あらゆる方法で効率化を図り、手ごろな価格でイタリアンを提供してきたサイゼリヤ。なぜ今キャッシュレスを考え始めたのか?その狙いに迫ります。
徹底した効率化
お手頃な価格で本格的なイタリアンが楽しめるサイゼリヤ。その安さの裏では徹底的な効率化が図られています。
例えば厨房ではほとんど調理を行わず、セントラルキッチンとなる工場で料理したものを冷凍して各店舗に配送しています。店舗側ではそれを加熱、盛り付けするだけで料理の提供が出来る訳です。
これにより人件費の削減を図っており、時間帯によっては店舗のキッチンは1人でもまわせるようになってます。
その他にもモップ掛けのルートが決まっていたり、会計以外の機能もレジの端末に集約したりなど様々な部分でコスト削減に努めています。

決済についてもそのひとつ。
他のファストフードやファミレスが様々なキャッシュレスに対応していく中でサイゼリヤはあくまでも現金オンリーを貫いてきました。
現金のみとすることでレジ作業を簡素化し、またクレジットカードや電子マネーを取り扱ったときに発生する手数料も削減することができます。
そんなサイザリヤがついに実験的にキャッシュレスの取り扱いを開始。実験的ではありますがキャッシュレスに関心を示しているのは確かです。
キャッシュレス実験店舗の様子
そんな数少ないキャッシュレス対応店舗のひとつである大崎ニューシティー店に行ってきた。





サイゼリヤのこれから
サイゼリヤの堀埜社長はキャッシュレスに対しての考えをこう言っています。
最終的には乗るんですよ。キャッシュレスはやるんです。でも究極の後出しじゃんけんをするつもり。というのは、確かに手数料率もあるんですが、ハード(端末)の開発速度を見てるんです。1100店もあると、ハード代がばかにならない。「それに何億円使うの?」となるでしょう。
引用元はこちら

社長の発言を見るとまだ様子見で、全店に導入する考えはないようです。
ただ実験的とはいえ現金オンリーを貫いてきたサイゼリヤが重い腰をあげ、キャッシュレスを導入したことは大きいと思います。
このようなキャッシュレスに否定的だった店舗や業界がキャッシュレスを導入せざるを得なくなったとき、キャッシュレスが新たな局面に入ったと言えるのかもしれません。
コメント